日本エシカル推進協議会理事・東京経済大学教授 渡辺龍也

国連環境計画(UNEP)が世界の食品廃棄物の統計(Food Waste Index Report)を3月5日に発表しました。UNDPは初の報告書と言っています。
なお、食品廃棄物(food waste)は小売、外食、家庭の段階で出たものを指し、食品ロス(food loss)は生産後(”収穫”後)から小売の直前までに出たものを指します。日本語の食品ロスはそこら辺があいまいであるという課題があると考えられます。

概要

2019年世界のFood Waste 9億3100万トン(全食糧供給量53億トンの17%)
そのうち、家庭が61%、外食産業が26%、食品小売業が13%
一人当たりに直すと年121㎏(うち家庭は74㎏)

※ちなみに日本の家庭は一人当たり64㎏← ただし、情報源の農水省の数字は48㎏
なぜ齟齬があるのか農水省に問い合わせたが「不明」とのことであった

※ 一方のFood Lossの割合についてはFAOが2019年に13.8%と発表
UNEPとFAOでは統計の取り方が違うので単純に合計できないとしている
今まで引用されてきた世界の食品ロス+廃棄物の割合は約1/3というもの
(2011年にFAOが発表した数字)

SDG12.3に関わる数字なので、統計の取り方について両機関の間で今後擦り合わせが行われるとのこと

食品廃棄物の統計(Food Waste Index Report)(PDF)

FAO19 State of Food & Agriculture focused on Food Loss(PDF)

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